#11 幸せの秘密
感謝をすべきだという事は、私達は皆わかっています。
でも、ついつい、不満に思っている事、やらなければいけない事、
そちらの方に意識が集中してしまう。
そして、気が付かないうちに、感謝の気持ちを口に出すことを忘れ、
自分のすでに持っているもの、あるものは当たり前と思ってしまいます。
感謝はしても、口先だけにになっていたり。
これは、私がある年配の女性から聞いた話です。
その女性はもう80代近いアメリカネイティブインディアン、ラコタ族の女性でした。
その人は、地元の図書館で開かれた「幸福の秘密」という集まりでお話をしてくれました。
私達集まっていた14-15人の参加者に話をし始めました。
小柄で、日本の田舎の方にいくとスーパーなんかにいそうな感じの、
ちょっと色の黒い普通のおばあちゃんでした。
首の回りに目の覚めるような黄色いスカーフをおしゃれに巻いて、とっても元気な感じが伝わってくる人です。その生き生きとした目が、ちょっといたずらっ子のような表情を作るのです。
ラコタのおばあちゃんは、話をするために席から立ち上がりました。
「幸せの秘密を教えてあげるよ」と言って。
でも、「まず、やるべきことをやらなくちゃ、」と、
私達全員を椅子から立ち上がらせました。
全員東の太陽が昇る方向を向いて、なんだかむにゃむにゃ唱えます。
それから、豊穣の南方向を向いて、むにゃむにゃ、
太陽が落ちる西方向でむにゃむにゃ、死とクレンジングの北方向。
最後に天の上の方向、そして地の下方向でむにゃむにゃ。
おばあちゃんは、地球が私達をはぐくむ母であり、祖母であることを伝えました。
厳粛な気持ちになって席についた私達の一人に、こんな風に聞きました。
「あんたは一日何回トイレにいく?」
聞かれた人は、「え?」と目を瞬いています。
「トイレにいくでしょう?何回いくの?」
「さあ、えーと。たぶん5-6回は行くと思う」と答えたその人に、おばあちゃんは言いました。
「一日に6回トイレに行く時にね、この六ケ所に感謝の気持ちを伝えるんだよ。私は、トイレの時と、それに朝起きた時夜寝る時、ご飯を食べる時、水を飲むときに感謝の気持ちを伝えているよ」
おばあちゃんの「幸せの秘密」はこれだけでした。
私達を囲む六方向に、朝の目覚めに、夜の就寝に、そして食物を頂く時に、感謝の気持ちを伝える。
それだけで、それこそが、幸せの秘密だというのです。
誰かが聞きました。
「さっきなんか言っていたのは、なんていっていたんですか?」
「ああ、あれ?『ありがとう、ありがとう』って言っていただけよ」
幸せの秘密は、感謝をする事、これだけ。
ラコタ族の言葉でも、日本語でも、何語でも、心の中で、口に出して感謝する。二度と会わないかもしれない人にも、感謝をする、感謝ができる人が「幸福を手に入れる事ができる人」ということだと教えてくれたのです。
ライフコーチから、この幸福の秘密の「使用方法」を一言。
ラコタのおばあちゃんの6方向と、トイレ時間、朝夕、食べ物の他に、こんな時にも思い出して感謝の気持ちを伝えましょう。
· 誰かが何かしてくれた時
· 誰かが微笑んでくれた時
· 毎日使っているものーー例えば、車、パソコン、携帯、お箸、眼鏡、なんでも、
それを作り出してくれた人、買って、使う事ができている状況に感謝の気持ちを言う。
· アナタを大切に思ってくれている人がいること
· アナタを必要に思ってくれている人がいる事
· 仕事がある事
· 今日があること、
そして、
· 生きている事
いかがでしょう。皆さんも、今日、家族に、同僚に、ペットに、東西南北天と地球に、感謝を述べて幸せになりましょう。
ご意見、感想、ご質問などありましたら、この頁の下にお寄せいただければ、とっても嬉しいです。