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#25 私達の中に住んでいる魔法使い

竜巻に巻き込まれたドロシーと愛犬トトが、

カカシと、ブリキの木こりと、臆病なライオンと共に

エメラルドの国に住む魔法使いを探すお話は、

もう100年以上前にかかれたアメリカの童話です。

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オズの魔法使い

1900年オリジナル版

 

ドロシーとトトは故郷カンサスへ帰る道を、

カカシは空っぽの頭に脳みそを、

ブリキの木こりは空洞の体に暖かい心を、

弱虫ライオンは誰にも負けない勇気を、

 

このデコボコグループは、

それぞれの夢を手に入れるために、

オズの魔法使いを探しに

黄色いレンガの道をたどる冒険の旅に出かけます。

このお話「オズの魔法使い」の本は、美しく夢にあふれた挿絵もあって

1900年の出版当時から爆発的なベストセラーとなり、

何度も映画やミュージカルになりました。

アメリカや日本だけでなく、世界中50か国以上の言葉に翻訳され、

子供たちに愛されてきました。

 

映画で歌われた「虹の彼方へ Somewhere over the rainbow」は一世を風靡し、 

子役女優ジュディ・ガーランドも一躍有名になりました。

 

最近になっても、デジタルで復元された1939年度のオリジナル映画を

見る事ができるようになりました。(3D版も出ているようです)

https://www.amazon.com/Wizard-Oz-Judy-Garland/dp/B00CNW9Z6I

 

 

ドロシー達は冒険の末に、やっとオズの魔法使いの所まで到達します。

 

しかし、

魔法使いは、

西の悪い魔女を倒してからでなければ

それぞれが望むものは手に入れる事はできないと宣言します。

 

このチャレンジを終えたグループがオズの魔法使いの所に戻ると、

何と魔法使いは、ペテン師でしかなかった事が判明します。

自分も気球に乗ってネブラスカから来た

ただのマジシャンのおじいさんだったのです。

 

しかし、オズの魔法使いはここで粋な事をしてくれます。

 

糠とピンと針をつめた脳みそをカカシに、

おがくずを詰めた袋の心をブリキマンに、

勇気の出る薬をライオンに、

それぞれ

威厳を持って与えたのです。

 

オズの魔法使いの力をまだ信じていたカカシは

「智恵と能力と判断力を持つカカシ」に変身します。

 

自分には暖かい心はないと思っていたブリキの木こりは

「優しさといたわりと情けの心を持ったブリキマン」に変身します。

 

逃げる事ばかり考えていたライオンは

「何ものも恐れず恐ろしいものに立ち向かう事の出来る勇者のライオン」に

変身します。

 

ドロシーは、悪い魔女を倒した時から履いていた銀の靴が

カンサスの自宅まで飛ぶ力がある事を始めて学びます。

 

それぞれが欲しいものは、実はもうすでに自分達の中にあったということを

このお話は伝えています。

 

ただ、魔法使いの言葉という暗示が必要だったのです。

そこに到達するまでの、一人一人の冒険も大切でした。

今までいた同じ場所、今までしていた同じことから、

一度飛び出してみるという冒険です。

 

潜在意識のパワーを研究し、

催眠療法ヒプノセラピーを科学の一分野に確立させた

クラズナー博士がこんなことを言っています。

 

「魔法使いには夢を叶える力があることは誰もが知っている。

 

しかし、貴方の中に魔法使いが住んでいて、

貴方の命令を常にあやまたず遂行している事は知っているだろうか。

 

貴方の人生に起きている事は

一つ残らず、

貴方の魔法使いが、貴方の命令を受信し、遂行した結果なのだ。」

 

クラズナー博士がいう、私達の中に住んでいる魔法使いとは、

潜在意識の事だという学者もいます。

オズの魔法使いのように、蓋を開けてみれば、

実はそれは、ペテン師のただのおじいさんかもしれません。

でも、それを信じる事で、不思議な力が発揮されます。

 

それを無意識と呼ぶ人もいます。

 

眠っている右脳の力の事だと説明する人もいます。

 

呼び方はともかく、

それと同時に大切なのは、

心の中に、想像力という信じる心も一緒に住んでいるのを知ることです。

 

潜在意識に眠っているパワーは、

信じる心があるとその力を発揮することができるのです。

 

魔法使いの言葉も、信じる心がなければ

ただのペテン師の言葉です。

 

ただその心は、

時に、理屈や常識や現実や分析から

「竜巻」に乗って

一旦エメラルドの国に旅行しなくては

見えてこないものであるようです。

 

私達の中に住んでいるという魔法使いの言葉、

それを聴いて信じる心、

竜巻に乗って、

知らない国に行ってみる冒険心、

 

これらが揃うと

私達は夢に思うものを手に入れる事ができるのです。

 

 

私達の中にすんでいる魔法使いの言葉を

現実のものとするためには、

勇気をもって自分の枠の外にでてみる

そして、

魔法使いの言葉を信じる想像力を

持ち続けるというお話でした。

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