#79 亜麻色の髪の乙女

サブスタンス・アビューズの勉強を続けていて、ハワイで多くの素晴らしい人達に会う事ができました。それは、けっして名声がある、素敵なbeachハウスがある、ユニークな事をしているという意味の素晴らしさではありません。ほとんどが名もない人びとで、問題を抱えた普通の人びとです。素晴らしさはその人達一人一人が苦しんでいる事。でも、その苦しみを乗り越えて、人の苦しみにも心を開いている事。自分の苦しみも人の苦しみをも少しでも癒そうとしている姿の素晴らしさでした。

#78 ひび割れた水瓶

ひび割れのある水瓶は役立たずなのでしょうか。それとも、ひび割れがあっても、それが欠陥なのではなく、その水瓶にしかできないお仕事があるのでしょうか。完璧である水瓶は水をそのまま入れて運ぶ事は出来ても、こぼれた水によって道端の花を咲かせる事ができるわけではありません。

#77 観音様の手

観音様の正式名は観世音菩薩、または観自在菩薩というのだそうです。観音の「音」とは世の人の「苦しみの声」の事です。私や貴方が他人の苦しみを感じる時、知らずに相手に心を寄せる時、不愉快な事をされた相手を許す時、独りぼっちを感じている人へ電話やメールを送る時。知らないうちに観音様が登場して、私達もいっとき観音チームに参加するチャンスを与えてくださっているのかもしれません。

#76 フォーギブネス

英語の許すという言葉forgivenessの語源はラテン語で、「完全に与える」という意味があるそうです。

ひどい事をされた、それを受けた自分は被害者だと考える選択肢と、被害者という概念を存在させないという立場があるとする考え方があります。許しという完全に与える行為で得られるものは、被害者意識を超えた本当の意味の与える行為、自分への許しなのです。

#75 インナー・チャイルド

ヒプノセラピーで内面に残っていると考えられている小さな子に向き合うプロセスを「インナー・チャイルド・ワーク」と呼んでいます。インナーチャイルドは大人のあなたの体の中に閉じ込められている「内なる子供」です。体と年齢は大人になっても私達の中には小さなチャイルドが、大人になったはずの私達の行動に無意識に影響を与えているという考え方です。

#74 心のくせ

「なくて七癖」、心の癖も、自覚がない事が多いもの。習慣が癖になると、「それをしないではいられない」という状態に発展するようです。心の癖も同じです。自分の気持ちや心の動き、行動のパターンが見えてくると、気づかないうちに習慣となり心の癖となっていた事が、相手や自分の心をずいぶん狭めていたと気づくきっかけになるかもしれません。

#73 僕が生まれてごめんなさい

「僕が生まれてごめんなさい」15歳で逝った重度の脳性麻痺の少年康文君がお母さんに残した詩の言葉です。手足も言語も不自由で、目をつぶる事と舌を出す事だけ。施設の先生に助けてもらいながら何か月もかけてやっと書き上げた魂の詩は、母を涙させ、彼の詩にふれた多くの人を感動させました。

#72 ブレークスルー

飯田史彦(いいだふみひこ)さんという国立大学の経営学教授で経営戦略の専門家先生がいます。そのお仕事とはやや離れ「生きがい論」シリーズという著書の中で、「ブレークスルー思考」:人生変革のための現状突破法という思考方法を紹介しています。従来のマイナス思考、プラス思考では持続できなかった真の生きがいの思考法は、人生の与えられた試練は、自分が望んでプログラムしたものと考える思考法から来ています。

#71 牛追いの少年

有名な禅図「十牛図」は、禅の悟りの境地を野牛に見立て、牛を追って飼いならす過程が10の修行段階としてわかりやすく描たものです。禅の教えでは、この少年は私たち万人の事で、牛は求める仏性を表すそうです。仏教では悟りはどこか天国や極楽にあるのではなく、自分の中の皆に備わっている仏性にあると教えます。苦しみもだえる私達は多かれ少なかれ皆、牛追いをしている少年なのです。

#70 気づく自分、気づかれる自分

イタリアの心理学者ロベルト・アサジオリの提唱した心理学は、サイコシンセーシス(精神統合)と呼ばれています。自分の感情は、自分の一部であっても、全てではない、感情を経験している自分と、気づいている自分を少し離して考える事で、感情に翻弄される自分を客観視してみる事が出来ます。自分=感情ととらえ同一化している図から、一度飛び出してみる、脱してみる。感情、知性、体、直観、衝動などを客観視する事で、統合された自分にコントロールのパワーと取り戻す方法を紹介します。

#69 Kids Hurt Too Hawaii

「キッズ・ハート・ツー・ハワイ(子供だって傷ついている)」は、死別離別体験児童、里親や養護施設体験児童などのケア、子供たちを支える大人たちのトレーニングなどの活動を行う支援団体です。大人には言語があり、感情の表現という方法がありますが、子供たちは、小さければ小さいほど言語ではなく、行動や振る舞いで心の痛みを表現します。ヒロさんと奥さんのシンシアさんは、ハワイ文化を尊重し取り入れたプログラムを通じて、子供たちへの支援を続けています。

#68 夜霧のかなた

ユダヤ系オーストリア人で精神科医、心理学者のビクトール・フランクル博士はナチスドイツの強制収容所から奇跡的に生還し、「夜と霧(英語名:Man’s Search for Meaning)」を、一心理学者としての体験を発表しました。人間性を否定され、未来の全くない極限状況のただ中で、たとえ人間としてあり得ない極限の環境であっ「苦しみや死には意味がある」という結論に達します。

#67 ブルーゾーン

100歳を超えても健康で元気に長生きの「ブルーゾーン」に生活するセンテナリアン達から、何を学ぶ事ができるのでしょう? 彼らの健康長寿共通項は「体温の伝わる人間関係を持っている事」でした。食生活よりも、運動よりも、医療制度よりも、もっと大切だったのは、人と人との繋がり。今からでも始められる小さなブルーゾーンについて紹介します。

♯66 それでもなお、Do it anyway

人は不合理でわからず屋でわがままな存在だ。それでもなお、人を愛しなさい。何か善い事をすれば

隠された利己的な動機があるはずだと、人に責められるだろう。それでもなお、善い事をしなさい。

一時はマザーテレサの言葉と世界中から賞賛を得た一遍の詩「逆説の十戒」は、実は50年も前、19歳の大学生が高校生のために書いたものでした。

♯65 愛のスポンジ

介護のお仕事は、肉体や頭脳の労働である以上に長時間の精神労働、そして「愛情労働」であるともいえます。その愛情労働では心から聴くというそのことだけでも双方が癒しを受けます。患者を支える介護者がセルフケアを実施して、少しでも健やかである事は、ひいては患者へのより良いケアにつながります。

♯64 不食の人

森美智代さんは、若い頃、難病にかかり余命宣告を受けた体を、断食療法で克服し、健康体を取り戻した人です。ここ20年間一日の食事は青汁いっぱいだけ。おなかがグーとなれば慌てて、時には苦しくなるほど食べ物を詰め込む私達には、信じられない仙人のような人です。美食、過食、大食から、素食、少食、摂食に意識を変えるだけで、気力や集中力の増加、事物事象に対するマインドフルネスが向上するかもしれないというお話。

#63 魂のコーチ・愛の巨人

マハホリッチ少年は、親が金持ちでも、有名大学にいけたわけでも、特別な才能があったのでもありませんでした。ただ、少年は人生の秘密を知る機会に恵まれました。それは「逆境は人生のギフト」だということ。辛い事を乗り越える事がその人間の中に眠る巨人を目覚めさせるという事。

♯62 人との繋がり

私達を幸福にするのは、お金でもモノでもステータスでもなく、「人との繋がり」だと、ある調査が示しています。75年間2000人の人を含む長期追跡したハーバード大学の研究調査によれば、人の幸福度そして健康度は、家族や友人、頼る人がいるという事との結果が出ました。しかし、それより更に大切なのは、人の役に立つ、コミュニティとの深い繋がりがあって、他人のために役立つ人生である事が、わかりました。

#61 ハグハワイ

日本女性3人がハワイで10年前に立ち上げた「ハグハワイ」は、愛する人を亡くした人達、死別の経験者がお互いを支え合う会員制のピアグループです。代表のフロイド由起さんは、病気で死別した人、事故、犯罪などの急死、自死でなくなった人、残されたものの苦しみはいろいろな形で襲ってくると説明します。悲嘆の反応にも多くの複雑な気持ちが混ざり、人生の危機の乗り越え方は、人それぞれです。正式名「ハワイ日本語グリーフケアー協会」の活動をご紹介します。

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